LLCコンバータ(LCS705)の周波数制御のビヘイビアモデルをLTSpiceでシミュレーションする方法をまとめておきます。
こちらのリンクが参考になります。
B sources (complete reference)
LTSpiceモデルのポイントとしては、ビヘイビア電源に必要な関数を定義しています。
.param CVI=0.024 DTIME=420n VGATE=10
.func itof(i)=CVI*i
.func tper(f)= time/f
.func saw(f)= tper(f)-int(tper(f))
.func pwm(f)=if(saw(f) , VGATE, 0)
.func dly(f)=delay(pwm(f), DTIME)
itof(i): 周波数制御信号(LCS705のFBピン)の入力電流(A)を周波数制御電圧(V)に変換する。
tper(f): 周波数(Hz)を周期(sec)に変換
saw(f): 周期からのこぎり波(0-1V)を生成
pwm(f): のこぎり波から矩形波(0-10V)を生成
dly(f): デッドタイムだけ遅れた波形を生成
pwm(f)とdly(f)からANDとNORでデッドタイムを反映したハイサイドおよびローサイドの駆動波形を生成しています。
LTSpiceの回路図です。2次側の電圧検出をシャントレギュレータ(TL431)で行い、オプトカプラ(TLP2304)を利用して、1次側のFBピン(LCS705)を駆動しています。
LTSpiceの過渡解析の結果です。
2次側出力電圧(緑)、
FB電流(青)
をプロットしています。
FB電流が500uA-400uA(120kHz-100kHz)に変化して、出力電圧が制御されていることがわかります。